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おふぃま新聞 1月号

あけましておめでとうございます。
2013年1月のおふぃま新聞は以下の内容でお送りします。

1.「定年後再雇用拒否」をめぐり最高裁で初判断

定年後再雇用を拒否された労働者が会社に対して地位確認などを求めた訴訟の上告審判決が11月29日、最高裁であり「継続雇用の基準を満たす労働者は定年後も雇用の継続を期待する合理的理由がある」として、会社側の上告を棄却し、雇用の存続と賃金の支払いを命じました。
今後は、「企業が不当に労働者の継続雇用申入れを拒否した場合」や「再雇用後の雇止め理由が合理的でない場合」等に、労働者から地位確認および賃金の支払いを求めて訴訟提起される可能性があると言えます。

2.喫煙者は採用に不利な時代に!?

総合リゾート運営会社の星野リゾートの採用ページが話題になっています。社長メッセージとして[「社員の喫煙が作業効率や施設効率を低下させ、職場環境を悪化させるものであり、企業の競争力を弱めることになるので、喫煙者を採用しない」旨を宣言しています。
昨今取り沙汰されている、長時間労働・過重労働に関連して、これらが喫煙とセットになった場合、脳・心臓疾患が重症化したり死亡率がアップしたりすることが知られています。喫煙自体は個人の自由だとしても、それが長時間労働等に絡んでくると企業の安全配慮義務が問われるリスクにつながるのです。
よって、「社員の健康管理=企業のリスク管理」という面からも、喫煙の管理は重要課題となってくるのではないでしょうか。

3.精神障害者の雇用を検討する企業が増加

企業が達成しなければならない障害者の法定雇用率(従業員に占める障害者の割合)は、一般企業については現在「1.8%」ですが、これが平成25年4月から「2.0%」へ引き上げられます。また、現行の法定雇用率は、身体障害者と知的障害者だけを算定の根拠にしていますが、新たに精神障害者の雇用義務付けがなされ、雇用率が引き上げられる可能性もあります。
こうした制度改正への対応も含めて、障害者を積極的に雇用し、経営に生かそうとする動きも出てきています。
精神障害には様々な種類や症状の程度があります。「精神障害者」といっても、接客のような仕事には向かないけれども、コンピュータのプログラミング能力が非常に優れているなど、企業が適材適所で雇用すれば貴重な戦力となる方も多くいるのが事実です。
急速な高齢化の進む中、今後の雇用戦略を考えるうえでは、こうした積極的な障害者雇用も検討してみる必要があるようです。ただ、精神障害者の約40%が採用後6カ月未満で退職しているという厚生労働省の調査結果もあります。障害者の採用と労務管理については、企業の体制整備が不可欠でしょう。

4.仕事への「エンゲイジメント」に関する意識は?

株式会社アドバンテッジリスクマネジメントが実施した「仕事へのエンゲイジメントに関する調査」によると、人事・労務役職者、ビジネスパーソンともに8割以上が、「『エンゲイジメント』の向上は組織にとって必要だ」と答えていることがわかりました。この『エンゲイジメント』とは「ワーク・エンゲイジメント」といい、従業員の心の健康度を示す概念の1つで、「個人がポジティブな感情を持って、仕事に対して自主的・精力的に取り組んでいる状態」と定義されています。
オランダ・ユトレヒト大学のシャウフェリ教授によって、「バーンアウト」(燃え尽き症候群)の対概念として提唱されたもので、ワーク・エンゲイジメントの高い人は、「意欲と活力にあふれ、仕事に積極的に取り組む」という特徴を示すそうです。従業員に高い生産性を求める企業側としては、そのような従業員の増加を望むことでしょう。

コラム

2013年、巳年。
ヘビは、年に数回 脱皮することから、古い自分を捨てて、新しく自分に生まれ変わる「再生」のシンボルと言われています。
また、白蛇は家の守り神、家族の中に巳年が3人いるとお金に困らない・・・など、ヘビ=ヘビ年は、縁起が良く期待のできる年になりそうです。

さて、平成25年1月から、源泉所得税と併せて復興特別職税 (2.1%)を納付することになりました。
復興特別税の対象となる税目は、所得税・法人税・住民税の3つです。
平成49年12月までの25年間という長い期間にわたる特別措置ですが、震災からの復興(再生)に使われるのですから、皆で頑張りましょう。

昨年は、文章を書く多くの機会に恵まれました。
そのひとつ、みずほ研究所『BUSINESS TOPICS 2013.1』があります。
機会があればご一読いただければ幸いです。
こちらでも読むことができます。(PDFファイルが開きます)

by office-matsumoto | 2013-01-01

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